朝食




コッツウォルズ2日目は行くところも多いということで朝早く起きた。前日の疲れはないようだ。朝食はコッツウォルド・ハウスでフル・イングリッシュ・ブレックファーストを食べた。朝の寝ぼけた頭からマシンガン英語で言われてわかったのは,"Twice or Share?" だった。つまり注文したものが2人分いるのか,それとも2人で分けるのか,ということらしい。イギリスはアメリカと違えど食事のボリュームはアメリカ並み。なので Share で注文した。コッツウォルド・ハウスの朝食は自慢の裏庭を見ながらとることができる。注文したものに加えて生フレッシュジュースなど朝から実に清々しい気分にしてくれる。
朝食を取った後はホテルの中を写真撮影することができるくらい余裕が出てきた。それも今夜洗礼を受けることになるのだが。。。
リトル・ベニス「Bourton-on-the-Water(ボートン・オン・ザ・ウォーター)」






朝9時半ぐらいに最初の目的地であるBourton-on-the-Water(ボートン・オン・ザ・ウォーター)に到着した。朝早いというのに既に駐車場には数台の車が。そして観光客も結構前日は暑ささえ感じたが,この日の朝はひんやりとした空気に包まれていた。リトル・ベニスと呼ばれるだけあって,実に川に息づいている村なのだと感じた。
車から降りてカメラの準備をしている早速見えてくるのが,大きな十字架をトップに備えた小さな塔らしきもの。ボートン・オン・ザ・ウォーターのモニュメントだろうか。その周りには赤くビビッドな花々が飾ってあった。後日テレビでのコッツウォルズ特集を見たら花はなくなっていたので期間限定のようだ。ボートン・オン・ザ・ウォーターに流れる川に沿って歩いていくとカルガモなど多くの鳥達に出会うことができる。みんな人間慣れしているのか実にゆっくり落ち着いている。ふと気付くとボートン・オン・ザ・ウォーターの有名なホテルであるThe Dial House(ダイヤル・ハウス)が見えてきた。うちの嫁さんは知っていたようですごくはしゃいでいたが。
ボートン・オン・ザ・ウォーターはその景観だけでなくショッピングも楽しめる場所だ。可愛らしいお店が軒を連ねているのでぜひお土産を購入したい。僕らはここでコッツウォルズにある家のミニチュア模型とコッツウォルズでよく見かけるキノコの形をした石の飾り物,そして有名なハチミツも買った。このハチミツは残念ながら国外に持ち出せなかった。。。これは後述しよう。
ミニチュアと言えばここボートン・オン・ザ・ウォーターにはModel Village(モデル・ビレッジ)という公園のような施設がある。このモデル・ビレッジはボートン・オン・ザ・ウォーターをまさに縮小したミニチュアな街並をガリバーになった気分で見ることができる。とても精密にできていて,自分たちが散策してきた場所を再度振り返ることができる。ここは幾つか訪ねたコッツウォルズの村の中でも好きな場所だ。
Bourton on the Water, England 2009.05 - a set on Flickr
Lower Slaughter(ローアー・スローター)




ボートン・オン・ザ・ウォーターから車で30分程度いったところにLower Slaughter(ローアー・スローター)という場所がある。ここは村を流れる川に沿ってローアー・スローター,アッパー・スローターと2つに大きく分かれている。歩くと1時間ぐらいで行き来できる距離だ。ローアー・スローターはボートン・オン・ザ・ウォーターと違って観光客も少なくよりゆっくりと過ごすことができた。本当に透明な川を優雅に鳥達が泳いでいく風景を見ているだけでも普段の忙しさをサッパリと流してくれる。ここの魅力はその風景だけではなく,時間を止めてくれるようなそんなゆったりとした気分になれることだ。ローアー・スローターから川に沿ってアッパー・スローター方面に歩くと川の流れを利用した水車小屋にたどり着いた。ここでは美味しいアイスクリームを食べた。
Lower/Upper Slaughter, England 2009.05 - a set on Flickr
Upper Slaughter(アッパー・スローター)






アイスクリームを片手に川沿いを進むとフットパスが出てくる。フットパス沿いには羊達が戯れそして1.5kmほど歩くと小高い丘にたどり着く。アッパーと言われる所以はやはり上流ということなのだろう。バイブリーでも歩く事をオススメしたが,コッツウォルズにいた時にはとにかくこのフットパスを歩きに歩いた。正直僕は乗り気ではなかったのだが嫁さんがどうしてもというのでつき合っていたぐらいだ。ただ僕らみたいにレンタカーで自由に時間が決められるならぜひともフットパスを"無駄に"歩いて頂きたい。よく観光地の裏手は荒れ放題という場所も良く目にするが,コッツウォルズはフットパス含めて全てが観光地なのだ。カメラを持って行く人なら僕のように何百枚もシャッターを切ってしまうだろう。
アッパー・スローターの見所はLoads of the Manor(ローズ・オブ・ザ・マナー)と言われる最高級のホテル&レストランだ。丘の上から遠目に見つけたときは思わずすごい!と叫んでしまった。それはそのホテルの外観が素晴らしいだけではなく,個人用のヘリコプターが手入れされた芝生の上に平然と置かれていたからだ。なんという高級感。その雰囲気に圧倒されながらもホテルの入り口へ。最初は全く入る予定もなかったのだが,丁度お昼の時間ということもありアフタヌーン・ティーを楽しもうということで恐る恐る敷地の中へ。ホテルの中に入ると分かりやすく丁寧な英語を話すレストランの受付が応対してくれた。ぜひ外で食べたいのだが,という話をするとどうぞということで案内してくれた。ホテルの庭には5卓程のテーブルがあってもう既に我々含めて満席になっていた。そこで念願だったアフタヌーン・ティーセットを注文。いわゆる三段にお皿が積み上がったアレである。マフィンにケーキ,サンドイッチそれにロイヤル・ミルクティーともう最高の組み合わせである。それを心地よい風受けながら贅沢な風景と同時に頂く,至福の時なのである。そろそろ出ようかという時,ホテルに来る時に気になった個人用ヘリコプターが目の前で轟音と共に飛び立っていった。お父さんと息子,娘という組み合わせだったが著名な人かもしれない。それにしてもヘリでアフタヌーン・ティーを楽しみにくるとはなんという優雅さだろうか。。。
アッパーから車を停めてあるローアーへは再び歩き。今度は車道を通ってきたが,道が変われば風景も変わるものだ。羊の牧場があって一面の緑の中にポツンポツンと見つかる白い点がなんとも良かった。
Lower/Upper Slaughter, England 2009.05 - a set on Flickr
Stow on the Wold(ストウ・オン・ザ・ウォルド)





ローアー・スローターとアッパー・スローターで2時間以上もゆっくりしてしまったが,まだ午後2時ぐらい。まだまだ行けるということでローアー・スローターから車で30分ぐらいのところにあるStow on the Wold(ストウ・オン・ザ・ウォルド)に出かけた。この辺は車で移動するには村々が集中しているのがうれしい。カッスル・クームだけは結構離れているので行程に難儀したのだが。ここストウ・オン・ザ・ウォルドは一転実に賑やかな街で,街に入るための交差点も混雑しているぐらいだ。車を進めて行くとそこには多くの人たちと長い路上駐車の車列。ここは生活雑貨やお土産屋さんがたくさんあり観光バスも多く来る場所のようだ。日本人には好きな場所だろう。有名なホテルであるThe Royalist Hotel(ロイアリスト・ホテル)とハリー・ポッターに登場したという街の路地をチェックしてここは早々に抜け出してしまった。正直コッツウォルズの自然と街並に期待している僕らには少し平凡である単なる観光都市に見えてしまったようだ。ここは車で訪れた場合には駐車場に困るかもしれない。路上駐車をしたくない人は街に入って緩やかな下り坂をずっと降りていくと公共の駐車場が右手に見えてくる。お金は取られるが,安心して買い物ができるので利用しよう。ただし時間になっていてかなりの頻度で見回りの人がチェックしているので時間だけは気にする必要があった。
Stow on the Wold, England 2009.05 - a set on Flickr
Broadway(ブロードウェイ)







たっぷりコッツウォルズを満喫したこの日最後の街はBroadway(ブロードウェイ)。ここはStow on the Wold(ストウ・オン・ザ・ウォルド)から車で約1時間ぐらいであり,こちらもしっかりした街並が展開されている場所だ。まず訪れたのは時間が既に午後4時をすぎていたこともあって閉館するを恐れてBroadway Tower(ブロードウェイ・タワー)というこの街のシンボル的な場所に。
正直このタワーにたどり着くのにカーナビがあるにも関わらず迷走してしまった。カーナビが示す方向に行くとどうも行き止まりになってしまったのだ。とにかくカーナビを無視してタワーをなんとか目視しながら車を走らせることに。小高い丘の上にぽつんとそびえ立つそのタワーはどことなく威厳すら感じた。やはり歴史があるのだろう。タワーから少し離れた場所に車を停めてタワーまで歩くと実に壮大な風景が見えてきた。遠くに見える山々に雲が包み込むようだ。タワーの中にも入ることが出来,幾らか忘れたが有料で実際タワーを上ることも可能だ。僕らはここまで来たのでということでタワーを上ることに。高さは6階程度なのだが,その螺旋状の階段が急で結構苦労してしまった。途中ウィリアム・モリスの展示がしてあったりとなかなか粋なこともしている。なんとか屋上にたどり着くとそこには360度見渡せる風景が広がっていた。遠くに見えるのはブロードウェイの街並だろう。迷走した理由もわかる。
タワーから再びブロードウェイの街に向かって車を走らせると既に17時過ぎ。でも十分に明るい。ブロードウェイの街並みはストウ・オン・ザ・ウォルドのようにお店がたくさんあるのだが,その名の通り1本のまっすぐな大通りの両側にお店があるので圧迫感がなくわかりやすい。お店の間にはこれまた高級ホテルである The Lygon Arms(リゴン・アームズ)が存在する。また街の外れにはLuggers Hall(ラガーズ・ホール)という高級ホテルがある。こちらは確か3部屋ほどしかないB&Dだったはずである。その敷地の広さは半端ないのだが。
Broadway, England 2009.05 - a set on Flickr
コッツウォルド・ハウスでの夕食,再び

ブロードウェイを最後にチッピング・カムデンに戻った時には既に19時に。もう腹ぺこということで疲れた体を叩き起こして,早速コッツウォルド・ハウスのレストランへ。前日の晩にレストランで痛い目にあったのだが,それにも懲りずこの晩はヒックスという高級な方へ突入。入り口で早速恥をかいてしまった。そう予約していなかったのだ。この手のレストランは予約前提が当然なのだろう,お店の人も少し困った顔だったがなんとかOKしてくれた。その条件が夜9時までには出て欲しいということ。僕らはそんな数時間もレストランにいるつもりがなかったので問題なし。
さて,中に入ろうかと思った矢先バーテンのお兄さんに「飲み物はなににするか?」といきなりの質問。英語は聞き取れたもののなんでこのタイミングで飲み物注文?と頭に5つぐらいハテナが並んでしまった。そんな雰囲気を察したのか,バーテンさんは「Hungry?」と聞いてくれた。僕らはYesと即答すると笑顔になりながらお店の中に案内してくれたのだ。席に座ってから気付いたのだが,どうやらこうゆうホテルやレストランではいきなり食事をするのではなく,その前にアルコール等ドリンクと軽いおつまみを食べながら前室で過ごすらしい。確かにレストランの入り口にはバーカウンターがあり,その部屋には暖炉と大きなソファが備え付けられていた。うーむ,と唸ってしまったのだがもう入ってしまったのだ,仕方ない。逆にそれを知っててもその行動に出れない気もするのだが。。。
実はこのレストランでの気まずさはまだ終わらない。案内されて席に着くときだったのだが,うちの嫁さんをどちらに座らせるか的なジェスチャーをしてきた。これまたあたふたしていると嫁さんが「私はこっち」と言わんばかりに部屋の壁側にスッと座ってみせた。どうやらこれまた僕のマナー知らずだったのだが,マナーとして女性がレストランで座る際には部屋全体がなるべく見渡せる位置にするのが礼儀らしいのだ。嫁さんは学生時代にこの辺をちゃんと勉強していたので気付いて気を利かせてくれたらしい。その後色々なカップルがレストランに入ってきたのだが,みんな同じように壁側に女性が座っていた。。。危ない危ないセーフ。
さらにここでは英語でパニックになり,ウェイターをしてくれた女性も「全部私がチョイスする」的なことを言って全部やってくれた。料理は最高においしかったし,シャンパンも実に良かった。あとは食事を楽しむ余裕が欲しかっただろうか。。。ちなみにこのレストランはノーネクタイでも大丈夫のようできちんとした身なりであればある程度ラフでもOKだ。もちろんジーパンとスニーカーは厳しいが。ぜひコッツウォルド・ハウスに泊まる方はヒックス・レストランに挑戦して欲しい。
この日も食事をして部屋でゆっくりしていたらうたた寝してしまい,結局夜中2時に就寝した。さぁ明日はコッツウォルズからロンドンへいよいよ帰る日だ。