| イノベーションへの解―利益ある成長に向けて | |
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前作「イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」の続編となる本作。個人的にはまだまだ手に余る内容でしたが前作を凌ぐ面白さでした。
前作を一気に読みきってイノベーションを起こすことの素晴らしさと苦しみをなんとか理解できたものの、クリステンセン氏の研究事例が BtoB 的な内容が多かったためにどうもピンとこなかったのも正直なところでした。
本作はコンシューマエレクトロニクスな話も多く出てくるため実にわかりやすい印象です。実際に破壊的イノベーションを起こすためのエッセンスが書き込まれているわけですが、上級役員でない僕にも(笑)意識して仕事すべき点がいくつかあったように思えます。
内容として特に印象に残っているのは、イノベーションを単発ではなく連続的に起こしていくためのエンジン作りとその中の要素である企業戦略の分類でした。企業戦略については全体から言えば多くのページをさいていませんが、今まで読んだ書籍の中でも一番なるほど、と思えました。
また、「無消費への対抗」「ローエンド型破壊」「顧客が片付けたい用事」など非常にわかりやすい訳語も一度読んだら忘れないキーワードです。
今や音楽プレーヤーは HDD やフラッシュメモリを記録媒体に用いたものに市場がシフトしていますが、女子高生などまだパソコンを持っていない顧客層にはまだまだ MD プレーヤーが売れており、MD を交換して聞く文化が生まれているという記事を目にしたことがあります。
ハイエンドへのパラダイムシフトがエレクトロニクスでは起こっていますが、違うところにイノベーションを起こす余地があるのかもしれないな、とこの本を読んでまた色々考えるようになりました。
最後に、「破壊的」といわれるとどうも発明や創造、さらには直観力といった言葉を連想してしまうのですが、大切なのは他人が気が付いていないもしくは気づいていても実行にうつせていないようなことを実行するだけでもかなりの破壊性があるのではないかと感じています。クリステンセン氏も述べているように、イノベーションは経営者の才気によって起こされるものではなく、理論に基づいているという話が同じようなことを言っているのかなと。


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